カラフルな衣類

新JIS表示へ!新しくなった洗濯表示を知って上手にクリーニング!

衣類のタグに書かれているマークである「洗濯表示」が、2016年12月1日から新しい洗濯表示に変更されることになりました。新しい洗濯表示の種類や見かたを知っておくと、衣類を傷めず綺麗に洗濯できます。新しくなった洗濯表示をご説明します!

2016年12月1日から「新JIS表示」へ!新しく洗濯表示が変わりました!

衣類タグ

衣類についているタグに書いてある洗濯表示をご存知ですか?
その洗濯表示には、衣類に適した洗いかたがマークで表現されています。

その洗濯マークが、2016年12月1日に新しく生まれ変わりました!
洗濯表示が新しくなるのは約50年ぶりのことだそうです!

生まれ変わるといっても、マークが新しく作られたわけではありません。
海外製品の衣類が増えたため、いままでの日本固有のJISマークではなく、国際規格と同じマークを使うことになったのです!

それでは、新しくなった洗濯表示の新JISマークについてご紹介します!

新しい洗濯表示の基本の組み合わせは「どんなとき」+「どんなふうに」!

新しい洗濯表示には「基本記号」と「付加記号」があります。

  • 基本記号:「どんなときに」気を付けることか
  • 付加記号:「どんなふうに」気を付けることか

この基本記号と付加記号の組み合わせでひとつの意味をもったマークになっています。

基本記号は、大きく分けると5種類あります。
その基本記号に、強弱や禁止かなど「どんなふうに」気を付けたらいいのかという付加記号がセットになってひとつのマークになっています。

まずは基本となる5つのマークについてみていきましょう!

基本記号:「どんなときに」気を付けることか

基本記号は「どんなときに」気を付けることかということを表しています。

基本記号

  • 1:家庭洗濯
  • 2:漂白
  • 3:乾燥
  • 4:商業クリーニング
  • 5:アイロン仕上げ

たとえば基本記号が1番の家庭洗濯のマークなら「家庭洗濯をするときに注意すること」、2番の漂白のマークなら「漂白をするときに注意すること」について書かれています。

「どのように、何を」注意するかについては次にご説明する付加記号で表されます。

付加記号:「どのように・何を」気を付けるか

付加記号は、基本記号が表すそれぞれの場面で具体的に何をどのように注意するのかについて書かれています。

付加記号は基本記号と異なり、種類がたくさんあります。
ここでは、特によく使われる付加記号についてご紹介します!

付加記号

  • 洗濯の上限温度(家庭洗濯マークとセットの場合)
  • アイロンや乾燥マークとセットの場合の温度
  • 洗濯の強弱
  • 禁止

付加記号は基本記号1つにつき、1つとは限りません!

洗濯マークは、基本記号+付加記号の組み合わせで、「どんなときに」+「何を、どのように」気を付ければいいかを表しているんですね!

新洗濯表示クイズ!これは何を表しているでしょう?

基本記号と付加記号のしくみをご説明したところで、実際の洗濯表示からいくつか例を挙げてみたいと思います。

よく見かけるマークなので、覚えていても損はないと思います!

問題その1

洗濯できませんのマーク

このマークは、基本記号の「家庭洗濯」+付加記号の「禁止」でできています。
つまり、家庭で洗濯できませんという意味の洗濯表示です。

問題その2

家庭洗濯のマーク

この場合は、基本記号「家庭洗濯」+付加記号「40度まで」+付加記号「弱く」の組み合わせです。
つまり、この洗濯表示は家庭洗濯で40度までの温度で、ソフトコースや手洗いコースなど弱い洗濯ができますと表しています。

問題その3

アイロンのマーク

基本となるマーク「アイロン」に付加記号「●」が3つです。

つまり、この表示は150度を限度にアイロン仕上げができるという洗濯表示になります。

アイロンの温度は「●(低)」が110度まで、「●●(中)」が150度まで、「●●●(高)」が200度までの上限となります。

こんな例外のマークもあります!例外のものはそのまま覚えましょう!

基本記号と付加記号についてお話してきましたが、洗濯表示のなかには基本記号が2つ合わさったものなど例外のものあります!

タンブル乾燥

このマークはタンブル乾燥を表しています。

ちなみに、タンブル乾燥とはコインランドリーなどの熱とともに回転させながら乾燥させる乾燥機のことを指します。
家庭のドラム式洗濯機の乾燥機能も、このタンブル乾燥です。

このマークの場合、基本記号「乾燥」のなかに「商業クリーニング」のマークが入っています。基本記号は、通常1つですが、このマークは基本記号が2つ合わさっている特殊なマークです。

塩素系禁止のマーク

「基本記号の「漂白」に何やら斜め線が2本・・・?」

このマークも、少し特殊なので基本記号と付加記号で分けて考えるより、このマークそのものを覚えておくといいでしょう!

このマークは、酸素系漂白剤は使用できますが、塩素系漂白剤は使用できないことを表しています。

記号だけで表せない場合は?

洗濯表示が国際規格と統合されたことで、マークのなかに日本語を表記できなくなりました。

「エンソサラシ」や「セキユ系」などの文字は馴染みがありましたよね。
それらの日本語が表記できなくなったため、記号で表しきれない場合は洗濯マークの近くに文章で記載されるようになりました。

  • 洗剤は中性洗剤を使用してください。
  • 洗濯の際は洗濯ネットをご使用ください。
  • アイロンはあて布を使用してください。

このように記載されている場合は、その内容にしたがって洗濯やアイロンがけをしましょう!

クリーニングに関する表示は基本記号「商業クリーニング」として表されている!

新しい洗濯表示のなかで、基本記号に商業クリーニングが使われているマークは、クリーニングに出す際に注意することを表しています。

クリーニング用

  • P:パークロロエチレン・石油系溶剤でのドライクリーニングができる
  • F:石油系溶剤でのドライクリーニングができる
  • W:ウエットクリーニングができる

溶剤とは、クリーニングに使う洗剤のことです。
何やら難しい言葉が並んでいますが、これはクリーニング店に向けた洗濯表示なので、特に覚える必要はありません!

宅配クリーニング会社によっては衣類の洗いかたを細かく指示することができます。

ちなみに、マークを無理に覚える必要はありませんが、洗濯表示についてある程度知っておくと、より細かい指示を出すことができます!
新しくなった洗濯表示を覚えて、クリーニングをより一層活用しましょう!

洗濯表示が国際規格に!?これで海外製品の衣類タグもわかりやすい!

統合

洗濯表示は、繊維製品を長く使うために、製品ごとに適した洗濯やクリーニング方法を表示するためのマークです。

今までなじみのあった洗濯表示のマークは、日本工業規格(JIS)が作ったJIS記号と呼ばれる日本独自のものでした。

近年、海外製品の衣類も増えてきましたが、その衣類タグにはもちろん日本独自のJIS記号は記載されていません。
そうなると、海外製品の衣類は洗濯表示がわからないし、どうやって洗えばいいのか悩む人が出てきてしまいますよね。

そのため、日本独自のJIS規格をやめて、海外製品でも使われている国際規格を使うことになったんです!

これにより、12月1日以降から衣類のタグの洗濯表示が新しいマークへと徐々に切り替わっています。

今までのJISマークでは22種類だったマークも、新しいマークでは41種類に増えました!

洗濯表示がより細かくなったんですね。
より細かい洗濯方法を指定してくれるということは、衣類にとって最適な洗濯ができて、衣類をもっと長持ちさせることができるということですね!