洗濯タグ

ドライクリーニングとドライコースの決定的な違いとは!?

ドライクリーニングとドライコースとはどう違うの?と疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。大切な衣類をクリーニングに出す前に知っておきたい「ドライクリーニング」と家庭用洗濯機のドライコースとの違いについてお話しします!

ドライクリーニングは水洗いできない衣類のための「水を使わないクリーニング」です!

ひよこのおもちゃ

ドライクリーニングは水の代わりに油で洗うクリーニング方法のことです。

ドライクリーニングは水洗いでは落ちない汚れや、家庭では洗えない衣類もキレイにできるクリーニングならではの洗濯方法です!

そのため、水に弱い素材でできた衣類でも形や風合いを守ったまま「優しいクリーニング」をすることができます。

ティッシュもボロボロにならない!?

ドライクリーニングでこんな興味深い話があります。

洗濯機を回して、いざ洋服を干そうとしたら「しまった!ティッシュも一緒に洗ってしまった」なんて経験ありませんか?

洗濯トラブル

ティッシュや学校のプリントがポケットに入ったまま洗濯してしまうと、白いかたまりがあちこちにくっついてしまうんですよね。

そのうえ、他の洋服や洗濯機のなかにも飛び散っていて、とりのぞくのは一苦労です。
急いでいるときに限って洗濯してしまったり、あの白いかたまりは主婦を悩ませる厄介者です!

しかし、ドライクリーニングだと、ティッシュやプリントを洗ってしまっても白いかたまりがでません!

なんとドライクリーニングではティッシュや紙類の形がボロボロになったりせず、そのままの形でとどまるんです!

それほどドライクリーニングは水に弱い素材にとって、優しいクリーニングだということがわかります!

でも、これはあくまでたとえ話なので、クリーニングに出すときはポケットの中に何も入れないでくださいね!

ドライコースはドライクリーニングじゃない!?ドライマーク用の洗剤は?

ティッシュを洗ってしまってもボロボロにならないんだったら、家庭でもドライクリーニングをしたいですよね!

でも残念ながら、ドライクリーニングは家庭の洗濯機ではできないんです。

「それならドライマーク用の洗剤やドライコースがあるのはどうして?」

確かに、最近ではドライマーク用の洗剤が売られていたり、洗濯機にドライコースがついているものもあります。

それゆえ「家でもドライクリーニングできるんだ!」と思いがちですが、ドライコースとクリーニング店のドライクリーニングとは全くの別物なんです。

なぜなら、ドライクリーニングは、ドライクリーニング用の特殊な油で水を一切使わずに洗うクリーニング方法だからです!

市販の「ドライマーク用洗剤」は水洗いで使う洗剤

洗濯洗剤を使う主婦

よく目にするドライマーク用の洗剤の多くは「水洗い用の中性洗剤」のことです。
つまり、ドライマークのついた水洗いができる衣類のための洗剤です。

家庭でのドライマーク用洗剤を使った洗濯は、あくまで水洗いです。

先ほどお話しした通りクリーニング店のドライクリーニングは「水を使わない洗濯」なので、ドライマーク用洗剤で洗う洗濯とは根本的に異なります。

洗濯機のドライコースも水洗いのこと

洗濯ものを干す

自宅の洗濯機に「ドライコース」はついていますか?
洗濯機によっては、おしゃれ着コースや手洗いコースなどの名前になっている場合もあります。

これらのコースは、デリケートな衣類を洗うためについている機能です。

洗濯機のドライコースは水を使いながら、洗濯機を弱く回転させて衣類をできるだけ動かないようにして洗います。
洗剤を水の流れによって移動させることで汚れを落とすという洗い方です。

しかし、水に弱い素材を洗うと衣類が伸び縮みしたり、シワやヨレや型崩れの原因となってしまいます。

もちろん、通常の洗濯と同じくティッシュやプリントもボロボロになってしまいます。

ドライマーク用洗剤やドライコースは水を使って洗います!

ドライクリーニングでしか洗えない衣類がある!

水を使わないドライクリーニングでしか洗えない衣類は、水洗い自体ができないものや水で洗うと傷んでしまう衣類です。

水洗いができない理由は大きく分けて3つあります。

なかには水で洗ってしまうと、二度と着ることができなくなるものもあります!

1.水洗いできない素材だから

市販されている洗濯洗剤には、動物性の繊維を溶かす性質があります。
そのため、動物性の繊維でできた衣類は水洗いできません。

  • レーヨン
  • 革製品
  • 毛皮
  • 和服
  • 和装小物

また、衣類の風合いが変化してしまう衣類も水洗いできません。

2.加工が落ちてしまうから

プリーツなどデザインとして折り目やシワをつけたものは水洗いできません。
水洗いすることによって、伸びてしまいせっかくの加工が落ちてしまうからです。

3.型崩れしてしまうから

フォーマルジャケットなどには、「芯」が使われています。
この芯には、型崩れを防いだりシルエットを美しく見せる役割があります。

  • 芯地が使われているジャケットやコート
  • ドレスなどフォーマルな衣類

これらの衣類を水洗いをすると芯が変形してしまいます。

大切なニット類はドライクリーニングで長持ちさせましょう!

ニットの女性

セーターやカーデガンを洗濯したときに「縮んでしまった!」という経験ありますよね。

ニットの素材である毛糸は動物の毛からできています。
動物の毛には、人間の毛と同じような細かい繊維のようなものがあります。

水に浸けるとこの細かい繊維同士が絡み合って縮んで見えてしまうのです。
固くなるのも同じような理由です。

水洗いを続けることで繊維はどんどん絡み合って、どんどん硬くなってしまいます。

ドライクリーニングは水を使わないので繊維が絡まることなく、ふんわり仕上がり、風合いを保つことができます。

  • カシミヤ
  • アンゴラ
  • アルパカ
  • パシュミナ

これらの高級品も決して水洗いせず、プロのドライクリーニングにおまかせしましょう!

ドライクリーニングに出すべき衣類の見分け方は?

ドライクリーニングに出すほうがいい衣類は、どこで判断したらいいのでしょうか?

そんなときは衣類のタグに書いてある洗濯表示を確認しましょう!

ドライクリーニングの洗濯マークがついている

新ドライマーク

このマークがついているからと言って、ドライクリーニングでしか洗えないわけではありません。
ですが、大切な衣類ならドライクリーニングに出すのがおすすめです!

水洗いマークに×がついている

水洗い禁止のマーク

水洗いマークに×がついているマークは「家庭での洗濯禁止」を表します。
このマークのものはドライクリーニングしかできません。

ドライクリーニング禁止!?

ドライマーク禁止のマーク

優しいクリーニング方法ならすべての衣類をドライクリーニングしたいところですが、ドライクリーニングをしてはいけない衣類もあります。

このマークは、ポリエステルやナイロンのような光沢のあるものについていることがほとんどです。
ドライクリーニングは油で洗うので光沢が失くなってしまうのです。

ドライクリーニングが禁止だからクリーニングに出せないことはありません。
クリーニング店ではもちろん水洗いもできるので、ドライクリーニング以外の方法できちんと対応してくれます。

洗濯表示の詳しいことは以下の記事でご紹介しているので、よかったらそちらも読んでみてくださいね!

ドライクリーニングをするかどうかはクリーニング店が検品時に判断してくれます!

クリーニング検品

クリーニングに出す衣類のひとつごとにドライクリーニングを指定する必要はありません。

クリーニングに出した衣類は、クリーニングの前にひとつひとつ検品されます。
そのとき、衣類ごとのタグを目安にドライクリーニングなどの洗いかた別に分類されます。

そのため、「ドライクリーニングだから別料金が必要」なんてことはありません!

油で洗っても害はないの?

「油で洗う」と聞くと不安になる人もいるかもしれません。

ドライクリーニングで使われる専用の油は揮発性が高く、手元に帰ってきたときには衣類にほとんど残っていません。

もし、ニオイが気になる場合は風通しの良い、日の当たらない場所に陰干ししましょう!
それでも心配なときは、クリーニング店に相談してみましょう。

ドライクリーニングでおすすめの宅配クリーニングはキレイな溶剤を使っているところ!

ドライクリーニングを利用したいときにどこの宅配クリーニングに依頼したらいいのか迷いますよね。

そんなときはドライクリーニングの溶剤にこだわっているところを選びましょう!

お話ししてきた通り、ドライクリーニングは油を使ってクリーニングします。

トンカツや唐揚げなど油ものを調理したときの油を想像してみてください。
最初は黄金色だった油は使っていくうちにどんどん茶色くなっていきますよね。

ドライクリーニングの溶剤も同じです。
使っていくうちにだんだん茶色くなってしまいます。

わたしたちは自分たちの洋服がどんな溶剤で洗われているのかを見ることはできません。

溶剤をきれいに保っている宅配クリーニングだと安心してドライクリーニングをお願いできますね!