
クリーニングの撥水加工とは?撥水スプレーや防水との違いを解説!
宅配クリーニングのオプションでもよく見かける「撥水加工」ですが、その内容や効果についてはあまりピンとこないという人は多いのではないでしょうか。クリーニング店の撥水加工の効果と仕組みについてご紹介します!
クリーニング店の撥水加工はどんなときに必要なの?
クリーニングで撥水加工というオプションを見かけたことはありませんか?
撥水加工は梅雨の時期や、台風の時期などに重宝するオプションです。
撥水加工にはどんな効果があって、どんなときに役に立つのかと聞かれるとあまりピンとこない人もいるかもしれません。
せっかく有料でオプションをつけるなら効果やメリットに納得してからつけたいですよね!
そこで今回は、クリーニング店でつけられる「撥水加工」についてご紹介します。
撥水加工とは?
撥水加工は、特殊なフッ素加工で、雨や飲みこぼしなどをはじいて衣類を守る加工です。
撥水加工を施すことによって、衣類の生地についた水滴が滑り落ちやすくなります。
たとえば雨に濡れてしまっても、裏地からポンっと弾くだけで簡単に水滴を落とすことができます。
「撥水加工をしたら着心地も変わるのでは?」と思ってしまいますが、撥水加工をした衣類は、ごわついたりもせず着心地も変わりません!
それでいて、汚れや雨からガードできるのでクリーニングでも人気の高い加工です。
撥水加工は水以外からも守ってくれる
撥水加工がすごいのは、はじくのが雨などの水滴だけではないということです!
- 汗
- 泥汚れ
- ホコリ
- 油
これらのものもしっかりとはじいて衣類をガードしてくれます!
さらに、はじくわけではありませんが、花粉が衣類の繊維の奥へと入り込みにくくなるので、パンパンとはたくだけで花粉が取れやすくなるというメリットもあります!
撥水加工が向いている衣類とは?
撥水加工は以下のような衣類におすすめです!
- スキーウェア
- コート
- ウィンドブレーカー
- ダウンジャケット
- ネクタイ
- 靴
特に新しく買った衣類には、撥水加工がおすすめです!
撥水加工をしておくことで、汚れやダメージから衣類を守ることができます。
長く使いたい大切な衣類には早めに撥水加工をしておきましょう!
撥水でガードすることにより、シミを防ぐ効果もあります。
白い洋服やパステルカラーの衣類など、シミが目立ってしまうものにも撥水加工がおすすめです!
撥水加工を自宅でしたい!自分ですることはできないの?
水も汚れもはじいてくれる撥水加工を自分でできたら便利ですよね。
結論から言うと、クリーニングと同様の撥水効果を自分でつけることはほぼ不可能です!
「ホームセンターで売ってる撥水スプレーでもだめなの?」
そう思われた人もいるかも知れません。
確かに、ホームセンターなどではスプレーするだけで撥水効果がある撥水スプレーが売られています。
ですが、撥水加工と撥水スプレーには大きな違いがあるのです!
撥水加工と撥水スプレーの違いは?
撥水加工と撥水スプレーの大きな違いは、「フッ素の大きさ」にあります。
撥水加工はフッ素で衣類の表面をコーティングすることで水滴が滑り落ちやすくなります。
撥水スプレーの場合、そのフッ素が小さいといわれています。
フッ素の大きさが大きい撥水加工は、そのぶんしっかり衣類をガードするので撥水の効果が高くなります。
さらに大きな違いは「技術」にもあります。
撥水スプレーから出るフッ素はもちろん目に見えません。
全体にしっかりスプレーしたと思っても、ムラがあったり、スプレーを衣類全体に均等にふるのはとても難しいことです。
クリーニングはプロのスタッフが撥水加工をするので、もちろんムラになったりすることはありません。
大切な衣類ほど、きちんとクリーニング店で撥水加工をしてもらいましょう!
撥水加工の効果時間は?
撥水加工は衣類のコーティングなので、時間の経過とともに撥水効果が減っていきます。
また、洗濯や紫外線、摩擦などのダメージでも効果が薄れていきます。
そのため、定期的にクリーニングで撥水加工をしてもらいましょう!
撥水加工がおすすめの時期
撥水加工が効果を発揮する時期は言ってしまえば年中ですが、特におすすめな時期はやはり「梅雨」の時期です。
雨は飲み水とは異なり、消して綺麗な水とは言えません。
その雨が衣類に浸み込んでしまうと、どうしても衣類がダメージを受けてしまいます。
雨が続いたり、雨の多い時期である梅雨の事前準備として「撥水加工」をしておきましょう!
雨に濡れてもすぐに水滴をはじいてくれるので、オフィスの中へビショビショに濡れたジャケットを抱えていく心配もありません。
台風の多い季節にもおすすめです!
撥水加工で注意しておきたい点は?防水加工との違いもご説明します!
撥水加工は、衣類すべてを隙間なく覆っているわけではありません。
そのため通気性がいいという心地良さが保たれています。
とても小さいとはいえ、どうしても隙間があいてしまいます。
なので、完全に水の侵入を防ぐわけではありません。
長時間、雨のなかで濡れていたりした場合は水が生地まで侵入してしまうこともあります。
ですがこれは、空気や汗を通して蒸れないようにしているもので、撥水効果が発揮できていないわけではありません。
撥水加工をつけ直しておきましょう
ドライクリーニングや水洗いの洗剤に含まれる界面活性剤により撥水効果が弱くなってしまいます。
ドライクリーニングで利用する洗剤のなかには、フッ素系の洗剤があります。
フッ素系洗剤は他の洗剤よりもさらに撥水効果を低下させやすいという特徴があります。
そのため、撥水加工をしている衣類をクリーニングに出すときは、撥水加工も一緒にお願いしましょう!
そうすれば、クリーニング前に弱くなっていた撥水効果も、パワーアップさせておくことができます!
防水加工との違い
一緒にしてしまいがちなものに「防水加工」というものがあります。
撥水加工の最大の特徴は、生地の表面をふさがないので、生地の通気性をしっかりと保ったまま水をはじく効果も得られるという点です。
一方、防水加工は撥水加工とは異なり、衣類の表面を完全に覆っている加工のことです。
- ビニールカッパ
- 雨靴
- テント
これらが防水加工されているものの代表です。
雨靴を履いていると「足が蒸れた」と思ったことはありませんか?
これは、撥水加工とは違い、コーティングに隙間がなく通気性がなくなってしまうことにより起きる現象です。
撥水加工は通気性がバツグンで着心地も変わらないのに水や汚れから守ってくれる!
これならオプションでつけてみる価値はありますね!
梅雨の季節にも大活躍の撥水加工をぜひ皆さんも体験してみくださいね!